京都・やきもの倶楽部

           ■ ギャラリー


    
京都・やきもの倶楽部 第7回作品展
令和1年9月13日~9月17日
賛助作品

青白磁花器

市川 博一 (陶芸家・京都府)

高:13.5×幅:19×奥:19 (cm)
胴の部分を前後にずらして面に変化をつけ、青白磁の釉薬をかけて稜線が際立つように制作しています。

丹頂鶴 水指

今井 眞正 (陶芸家・京都府)

高:26×幅:25×奥:19.5 (cm)
工芸には使い勝手のいいもの、使って楽しいもの、いろいろあると思います。私は使って楽しいものを作ることを目標に頭をひねっております。

夜桜

谷口 正典 (陶芸家・京都府)

高:28×幅:18×奥:18 (cm)
夜桜をイメージして釉薬で表現しました。

深海の遺跡

谷口 良孝 (陶芸家・京都府)

高:20×幅:14×奥:14 (cm)
タタラ成形で制作し、海の底に眠る遺跡を表現しました。



寺池 尚孝 (陶芸家・京都府)

高:41×幅:19×奥:19 (cm)
何かから何かがうみだされる、そんな様を表現しました。

氷柱

森田 隆司 (陶芸家・京都府)

高:30×幅:12×奥:10 (cm)
信楽黄瀬土で轆轤成形し、削ぎ、櫛目で表面処理を行ない、松灰をふりかけ、穴窯焼成しました。

黒樂茶盌

吉村 樂入 (陶芸家・京都府)

高:10×幅:15×奥:15 (cm)
江戸中期、樂家九代了入の写し物です。大きくて重い茶盌に小さな高台。当時の茶道の発展を物語る茶盌です。
               受賞作品   (講評 寺池尚孝)
京都・やきもの倶楽部 会長賞

夜のはじまり

稲垣 薫 (会員・京都府)

高:12×幅:37×奥:37 (cm)
昼から夜に移る逢魔が時の色です。

講評
稲垣薫さんの作品は、昨年出品された作品の完成度を高められたもので、瑠璃釉の紺と白色の稜線や文様のコントラストが引き立ち、難しい釉薬を上手く使いこなして完成された、見た目にも美しい作品で、家に飾りたいという声もあるなど、高評価を得ました。
京都・やきもの倶楽部 副会長賞

紫陽花 香炉

的野 寿代 (会員・広島県)

高:11×幅:11×奥:11(cm)
「みんな違って、みんないい」という言葉どおり、紫陽花も様々な形・色。枯れてもなお紫陽花らしく生きているところが好きです。

講評
的野寿代さんの作品は、小さな香炉の世界に、紫陽花を表現した精緻な細工が全体に施されており、その表現力の高さと色合いのバランスが作品の存在感に繋がり、他の大きな作品よりも会場でも力強く見えました。
京都・やきもの倶楽部 副会長賞

トライアングルの共鳴

宮崎 薫 (会員・岡山県)

高:43×幅:38×奥:30 (cm)
三角形のたたらを組み合わせ、作品にしました。

講評
宮崎薫さんの作品は、三角や四角といった平面を組み合わせて立体を作られており、とても目を惹く作品でした。穴窯で焼成された、あまり見かけないグレーの釉薬の色合いもとても綺麗です。口元の表現と細部の仕上げの精度を高めていただくと、さらに力強い良い作品になっていくと思います。
京都・やきもの倶楽部 吉村賞

桔梗

曽根 恭子 (会員・京都府)

高:3×幅:8×奥:8 (cm)
花言葉は気品。青紫にそっと咲く。(象嵌)

講評
曽根恭子さんの作品は、八角の香合に桔梗の文様をあしらった、女性らしい可愛らしい作品になっております。蓋物として合わせ口もきっちり作られており、赤土の素地に、桔梗の花の色が映え、また内側にもワンポイントで花の文様を描くことで、空間の上下がバラバラになることなく、一体感を感じることができます。
京都・やきもの倶楽部 奨励賞

こっちだよ!

安部 邦子 (会員・神奈川県)

高:20×幅:28×奥:20(cm)
ねずみ年に向けた作品を獅子舞と組み合わせて作ってみました。ねずみのすばしっこさと、主役はこっちだよ!の意味をタイトルに。

講評
安部邦子さんの作品は、造形したものを組み直す際に生じるリスクをうまくカバーして、文様の入れ方にも工夫をされ、色・形もうまく調和しているので、ユーモラスでありながら、とても落ち着きのある、ちょっと部屋に飾っておきたくなるような作品になっています。
京都・やきもの倶楽部 奨励賞

ヤモリの独り言

中山 愛子 (会員・神奈川県)

高:6×幅:20×奥:6 (cm)
時々使われる窯小屋は、煤がかかり雑然として土埃っぽい。急に開けられたドアから覗いた木々のまぶしさに慌てて逃げる。

講評
中山愛子さんの作品は、筒状の作品だけでは味気ないものに、ヤモリの造形が乗ることで、白色も含めアクセントになり見た感じが楽しくなる作品に仕上がっています。昨年の水滴に続き、万華鏡という用と美の調和を目指して、様々なものに自らの陶芸の要素を加えられており、次は何が出てくるのか楽しみになります。
   
京都・やきもの倶楽部
 清水焼の郷賞


春の宵

平須賀 三郎 (会員・千葉県)

高:20×幅:18×奥:18 (cm)
月がほのかに霞んで見える春の夜、朧月夜に庭の片隅に浮かび上がる白とピンクの椿を絵付けした花瓶です。

講評
平須賀三郎さんの作品は、黒色の陶胎に綺麗な色土で描かれた花がとても映える作品になっています。色はとても綺麗なので、あとは平坦に見えがちな花ですが、絵画ではなく陶芸であることを活かし、土を盛るなどして立体的にしたところに、色を塗り重ねて表現しても面白いかもしれません。
 
京都・やきもの倶楽部
 清水焼の郷賞


悠久の譜

増田 淳三 (会員・京都府)

高:43×幅:24×奥:24 (cm)
想うがままに

講評
増田淳三さんの作品は、特殊な制作技法ですが、長年の経験を生かし、かなり安心して見ることのできる作品に仕上がっています。パーツの形も工夫され、透けて見える空間も含め、単調になりがちな造形にそれぞれの形がアクセントとして効いています。さらに、色と形を工夫して変化が見られると、作品の質も上がり、もう一段上の造形表現ができるかと思います。



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